「まだいっか…」と使い続けて、汚れがひどくなったオーブントースター。
丸洗いできないため、どうやって掃除すればいいのか悩んでしまいますよね。
今回はハウスクリーニング業者で働く管理人が、効率的にオーブントースターをキレイにする方法を紹介していきます。
実際におこなう作業を大まかに説明しておくと、以下のとおりです。
- 本体を分解して汚れに重曹ペーストの塗布または重曹湿布をする
- 汚れが浮いてくるまで放置
- 重曹を取り除いて拭きあげる
もちろん業務用の道具は使わない、誰でもマネできる方法です。
何度もゴシゴシ洗う労力なしで、びっくりするほど簡単にキレイにできますよ!
掃除道具を選択するときの注意点なども合わせて解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
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オーブントースターの掃除の手順 〜作業時間はたったの15分〜
今回、掃除をするオーブントースターはこちらです。
焼き網や受け皿には頑固な焦付きが、扉の内側には油汚れがこびりついてしまっています。
こうなると、こすっても汚れは落ちません。
では、早速この汚いオーブントースターをキレイにしていきましょう。
オーブントースターの掃除は、大きく分けると以下の3つの手順でおこないます。
つけ置きの時間を含めなければ、作業時間はたったの15分程度。
掃除道具で汚れを浮かせている間に、他の家事を終わらせることができるのがポイントです。
用意するもの
- ゴム手袋
- 重曹
- 計量カップとスパチュラ(バターナイフでも大丈夫です)
- キッチンペーパー
- ラップ
食べ物が触れるオーブントースターの掃除には、料理にも使えるタイプの重曹をおすすめします。
料理用の重曹は不純物が少なく、衛生面に気をつけて製造されている。
掃除用は口に入れる前提で作られていないので、安全性が低い。
また汚れがひどい場合は、ヘラやメラミンスポンジを用意しておくと便利です。
では、具体的な掃除の手順を解説していきます。
掃除を始める前に、必ず電源プラグを抜いてくださいね。
取り外せる部分はすべて分解する
まずは、取り外せる部分を分解していきます。
- パンくずの受け皿
- 焼き網
- 本体
一般的に、この3つに分けることができます。
扉が外れるタイプのオーブントースターであれば、外しておくと掃除がしやすいです。
焼き網が外れないオーブントースターもありますが、掃除しづらいものの少し工夫すればキレイにできますので安心してください。
外れないと勘違いしているケースもありますので、取扱説明書をみて取り外せないかどうか確認してください。
「受け皿」と「焼き網」は重曹ペーストを塗ってしばらく放置する
受け皿に残っているパンくずは捨て、焼き網と合わせて重曹ペーストでパックします。
重曹と水を2:1の割合で混ぜ合わせ、ペースト状にする。
重曹ペーストがゆるかったり硬かったりする場合は、塗りやすい硬さになるように調整してください。
塗布する量が少ないと効果が半減してしまうので、たっぷりと塗ります。
どうしても網目から重曹ペーストが落ちてきてしまうので、先にラップを敷いておくとやりやすいですよ。
乾燥しないようにラップをし、そのまま放置して汚れが浮いてくるのを待ちます。
焦付きがひどいときはヘラで削り落としておくとGood
焦付きがひどい場合は、重曹が染み込みやすくなるように始めにヘラで削り落としておきましょう。
ただしフッ素樹脂加工の受け皿にヘラを使ってしまうと、加工が剥がれてしまいます。
沸騰したお湯で焦付きを浮かせるか、つけ置きの時間を2時間に延長してください。
重曹よりもpH値が高く、洗浄力が強いオキシクリーンやセスキ炭酸ソーダなどを使うのも効果的です。
酸とアルカリの強さを現した数値のこと。
オキシクリーンやセスキ炭酸ソーダで掃除する方法はこちら(ページ内リンク)
【注意】アルミ製品はアルカリに弱い
重曹やオキシクリーン、セスキ炭酸ソーダを使用するときに気をつけなければいけないのが、アルミ製品には使えないという点です。
上記の3つはアルカリ性のため、アルミに使うと変色または腐食してしまいます。
焦付きは落ちたとしても、変色して黒ずんでしまったら悲しいですよね。
洗浄力は劣りますが、アルミ製品には中性洗剤(食器用洗剤)やクエン酸を使いましょう。
材質がアルミ製だった場合の掃除方法はこちら(ページ内リンク)
扉やガラス部分にも重曹ペーストを塗っていく
オーブントースターの扉やガラス部分にも、重曹ペーストを塗ってラップをします。
すでに少し汚れが浮いてきています。
汚れがひどい場合はトースターの中も重曹ペーストでパックすると効果的ですが、拭き取るのが大変なので重曹湿布がおすすめです。
トースターの中の汚れは重曹湿布で浮かす
トースターの中の汚れには、湿布法を使います。
重曹水をキッチンペーパーに浸し、オーブントースターの内部に貼り付けてください。(重曹湿布)
100mlの水に重曹小さじ1(5g)を混ぜ合わせる。
割合はそこまで重要ではないので、重曹ペーストの余りに水を適量足して使ってもOKです。
冬などの気温が低い時期は、ぬるま湯を使った方がスムーズに重曹水を作れます。
またキッチンペーパーは二重にしておくと、すぐに乾燥せず効果が続きますよ。
私は、コストコで購入したカークランドの厚手のキッチンペーパーを使用しています。
破れづらくて、掃除をするのにかなり重宝しています。
ヒーター管は割れやすいので注意!
ヒーター管に重曹湿布をするときは、割れないように気をつけてください。
破損してしまうと感電や漏電、火事の原因になるため、そのまま使うことはできず修理や買い替えが必要になってしまいます。
重曹湿布を剥がすときも慎重におこない、ゴシゴシこすらないようにしましょう。
受け皿と焼き網、トースター内部に重曹をセットできたら、そのまま1時間放置します。
汚れが浮いたら重曹を落としていく
受け皿と焼き網に塗布した重曹ペーストを水で流し、食器用洗剤で洗います。
扉部分に塗布した重曹ペーストは、キッチンペーパーで拭き取ります。
こすり取るようにすると、汚れが落ちやすくなりますよ。
トースターの中に貼った重曹湿布も、こすりながら外していきます。
縁の茶色い汚れは、重曹水を含ませたキッチンペーパーやメラミンスポンジで拭くとキレイに落とせます。
メラミンスポンジがあるとより簡単に落とせますが、なければキッチンペーパーでも問題ありません。
あとはキッチンペーパーで水拭きと乾拭きをして、洗っておいた受け皿と焼き網を戻します。
細かい部分は綿棒や割り箸を使おう
端に汚れが残った場合は、綿棒や割り箸にキッチンペーパーを巻きつけたものでこすって落とします。
汚れが落ちづらければ、重曹水をふくませて拭くとキレイになります。
本体の外側を重曹水で拭きあげる
最後に、オーブントースターの外側の汚れを重曹水で拭いていきます。
空気穴が小さくて拭き取りづらい場合は、綿棒が便利です。
綿棒がなければ、キッチンペーパーで少し頑丈なこよりを作って拭いてください。
汚れがひどければメラミンスポンジを使おう
今回はオーブントースターの上に置かれていたビニールの印字が本体に写ってしまっていたので、メラミンスポンジも使いました。
掃除完了!見違えるほどピカピカに!
これでオーブントースターの掃除は完了です!!
油汚れや焦げつきで汚かったオーブントースターが、ピカピカになりました。
Befor
After
これでまた美味しくパンが焼けますね。
では、ここからは焼き網が外せない場合や材質がアルミで重曹が使えない場合の掃除方法について解説していきます。
こんな時どうする?オーブントースターの掃除方法【番外編】
番外編として、以下のケースの掃除方法についても紹介していきます。
- 焼き網が外せない
- オキシクリーンやセスキ炭酸ソーダを使いたい
- 魚の臭いが取れない
ばっちり解決していきますので、参考にしてください。
焼き網が外せなければメラミンスポンジやはけを用意すると便利
焼き網が外れないタイプのオーブントースターは、掃除しづらいですよね。
手が入る部分については、重曹水をキッチンペーパーに浸したものを塗布してしばらく放置します。
その間に焼き網もキレイにしていきましょう。
まず、ひどい焦げ付きがある場合はヘラで簡単に削ぎ落としてください。
メラミンスポンジに重曹をつけて、こすります。
手が届かない部分は、歯ブラシを使ってこすり洗いしてください。
最初に塗布しておいた重曹湿布をこすりながら外し、最後に下に溜まっているパンくずや焦げをはけや歯ブラシで掃き出して完了です。
材質がアルミだったときは中性洗剤やクエン酸を使用する
上述でも説明しましたが、アルミ製品は重曹やオキシクリーン、セスキ炭酸ソーダなどのアルカリ性のものに弱いです。
オーブトースターの材質がアルミ製だった場合は、中性または酸性の道具を使ってキレイにしていきましょう。
中性洗剤を使う掃除のやり方
中性洗剤を使う場合、受け皿や焼き網は丸洗いまたは中性洗剤を入れた水につけ置きします。
取り外せない部分の汚れは、乾いた布に中性洗剤を2〜3滴含ませて拭いた後、水拭きと乾拭きで仕上げてください。
クエン酸を使う掃除のやり方
クエン酸を使う場合は、400mlの水に大さじ2の分量でクエン酸をスプレーボトルに入れ、クエン酸スプレーを作っておきます。
落としたい汚れにクエン酸スプレーを吹き付け、キッチンペーパーで拭いてください。
汚れがひどい場合は、上述でも紹介した湿布法が効果的です。
クエン酸湿布をする場合は、水で薄めたクエン酸をキッチンペーパーに浸し、汚れに貼って放置。
汚れが浮いたらこすりながらキッチンペーパーを取り外し、乾いたキッチンペーパーで拭いて完了です。
焦付きがひどい場合はオキシクリーンやセスキ炭酸ソーダに漬けるのも◎
オキシクリーンやセスキ炭酸ソーダでも、重曹と同じようにオーブントースターの汚れを落とすことができます。
特にセスキ炭酸ソーダは重曹の10倍の威力と言われる、今話題の掃除道具です。
焦付きがひどい場合は、ぜひ試してみてください。
セスキ炭酸ソーダで掃除する方法
セスキ炭酸ソーダを使う場合は、500mlの水にセスキ炭酸ソーダ小さじ1杯を溶かしたものをキッチンペーパーに浸してオーブントースターに貼ります。
取り外しができる受け皿や焼き網は、残ったセスキ炭酸ソーダ水につけ置きして汚れが浮いてくるのを待ちましょう。
セスキ炭酸ソーダは、水に混ぜたまま保存しても洗浄力が落ちません。
スプレーボトルに入れて常備しておけば、汚れが気になったときにすぐに使用できて便利です。
オキシクリーンで掃除する方法
オキシクリーンはお湯と混ぜた方が効果が高くなるため、40〜60℃のお湯を用意しておきましょう。
セスキ炭酸ソーダと同様、取り外せるものはつけ置きし、オーブントースター本体には湿布法を使います。
分量は、500mlのお湯に対して付属の計量スプーンで8分の1(3.5g)です。
火傷しないように気をつけてください。
魚の臭いが気になるときはクエン酸スプレーが効果的
魚の臭いはアルカリ性なので、酸性のものを使うと中和して臭いを消してくれます。
酸性 | アルカリ性 |
---|---|
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重曹やセスキ炭酸ソーダ、オキシクリーンはアルカリ性のため、魚の臭いにはあまり効果がありません。
クエン酸水をキッチンペーパーに浸して拭けば、臭いを取ることができますよ。
家にクエン酸がない場合は、酢で代用することもできます。
また、みかんやレモンをオーブントースターで温める方法でも臭いを取ることができますので、試してみてください。
焦げや油汚れにはクエン酸よりも重曹のほうが効果があるため、重曹でキレイにした後にクエン酸で臭いを取り除くと効率的です。
では、そもそもオーブントースターの掃除は一般的にどのくらいの頻度でおこなうものなのか、気になる人もいると思いますので調査してみました。
お手入れの頻度はどのくらいがベスト?年1回でも大丈夫?
オーブントースターの掃除は、どのくらいの頻度でおこなうものなのでしょうか。
主婦50人にオーブントースターの掃除頻度についてアンケート調査したところ、以下のような結果になりました。
使うたび | 2人 |
---|---|
月に1回以上 | 8人 |
2〜3ヶ月に1回以上 | 4人 |
半年に1回以上 | 12人 |
年に1回以上 | 23人 |
年1回も掃除をしない | 1人 |
年に1回、大掃除のタイミングでキレイにするという人が多数でした。
パンを焼くだけならそれほど汚れないので、あまり気にならないという人がほとんどのようですね。
朝食がパン派かごはん派かでも使う頻度が違うので、掃除のタイミングも異なりそうです。
気になったときに掃除をするというスタンスで、問題ないと思いますよ。
ただし、あまりにも汚れがひどい場合、放置して使い続けると火災の原因になりますので注意してください。
パンくずが溜まっていると発火の原因になる
受け皿にパンくずが溜まっていたり、揚げ物をあたためた時に油が落ちたりした場合は、すぐに汚れを取り除きましょう。
そのまま使ってしまうと、火災の原因になります。
製品評価技術基盤機構(NITE)も、以下のように呼びかけています。
製品評価技術基盤機構(NITE)は27日、こんろや電子レンジなどの調理器具を巡る事故が昨年3月までの5年間に989件あったとして注意を呼び掛けた。食品かすや煮こぼれ、油汚れの放置に伴う事故や、近くに可燃物を置いていたことによる火災が目立ち、「こまめに清掃し、近くにタオルや布巾、缶、容器などを置かないでほしい」としている。
汚れを取るときはオーブントースター内の温度が下がるまで待つか、ミトンやゴム手袋をつけて火傷をしないように気をつけてください。
オーブントースターはこまめにお手入れすれば汚れない
火災を起こさないためというのはもちろんですが、パンくずや油汚れはすぐに処理すれば、ひどい汚れにはなりません。
汚れた状態で使い続けることで、焦げついて頑固な汚れになってしまうのです。
こまめに拭いたり、食器を洗うついでに受け皿や焼き網も一緒に洗っておけば、大掃除をせずに済みます。
汚れた直後なら簡単にキレイにできますので、できるだけその場で掃除をするようにしましょう。
とはいえ、面倒なことは後回しにしてしまうのが人の性ですよね。
使う時のちょっとした工夫で掃除の回数を減らすことができる方法を紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
すぐに実践できる汚れ対策|ちょっとした工夫で掃除がラクになる!
今回オーブントースターを掃除したら、以下の方法で汚れさせない工夫をしてみてください。
- パンくず受けにアルミホイルを敷いておく
- 揚げ物をあたためる時はアルミホイルを敷く
これなら、すぐに実践できますよね。
日頃から汚れを防止しておけば、しばらく掃除をしなくて良くなりますよ。
パンくず受けにアルミホイルを敷いておく
掃除をしてキレイにした受け皿にアルミホイルを敷いて、汚れないようにしましょう。
受け皿の上部をすべて覆うようにアルミホイルを被せるのがコツです。
汚れたらアルミホイルを取り替えるだけでいいので、とってもラクですよ。
こまめに洗ったり、重曹ペーストで掃除をしたりする手間をなくせるので、ぜひ実践してもらいたい方法です。
揚げ物をあたためる時はアルミホイルを敷く
頑固な汚れになりやすいのが、揚げ物をあたためた時に落ちる衣や油です。
時間が経ってしんなりした揚げ物も、オーブントースターで温めるとサクサクの食感に戻るので、汚れると分かってはいても使ってしまいますよね。
先ほど紹介したアルミホイルが、ここでも活躍します。
やり方は、食品にアルミホイルを敷いてから焼き網にのせるだけ。
アルミホイルが衣や油が落ちるのを防いでくれるので、オーブントースターは汚れません。
取扱説明書に「フライなど油の出るものを受け皿なしで調理しない」という注意書きがあるケースも少なくありません。
オーブントースター用のトレーも市販されていますので、そちらもチェックしてみてください。